グループの方向性について
この「12のステップ」「12の伝統」を用いることは、自助グループを運営していく上で利点をもたらす。つまりグループの方向性を一定に保つ効果をもたらすのである。代表や参加者はこれらの概念を軸にグループの活動を行うので、グループはひとつにまとまりやすい。それゆえこれらの指針を用いることはグループの維持という面でも効果を持つ。
確かにこのような方針のもとで運営者も参加者も活動を行うならば、運営者はグループを維持しやすいし、参加者も活動内容に達成感を得ることができるだろう。しかし自助グループのミーティングに参加してみると、参加者が「12のステップを採用しているグループとは肌が合わない」という意見を主張していた。なぜ参加者たちはこのような違和感を持つのだろうか。
その原因は歴史の深い自助グループほど欧米の制度を有したまま、日本にそのまま輸入されたという点にある。欧米のキリスト教の概念によってつくられた「12のステップ」「12の伝統」はわれわれ日本人にとってはなじみの薄いものである。