最後に
つまり「自助グループ」は、当事者が自然体でいることができるように、そして言いたいことを言えるように作り変えられた自助グループなのである。そしてこれは日本に「適応した」形の新しい自助グループであるということができる。
OAやNABAのような勉強会や合宿が頻繁に行われるグループを「修行の場」とするならば、自助グループのようなグループは「癒しの場」なのである。言い換えると自助グループを「非日常」とするのではなく、あくまで「日常」の一部として用いることができる「守られた空間」を目指しているのである。
近年自助グループのような小規模の自助グループが増加してきている。これらのグループがどのくらいの数が存在し、どのような方針で活動を行っているかは確かめることができない。しかしさまざまな形の自助グループの登場は、当事者にとって選択できる環境が整ってきたということである。
また一方で自助グループの増加という背景には年々摂食障害者が増加しているという影が潜んでいる。昔では「中流階級の思春期の女子」の病であったが、近年では「女性全体の病気」をさらに飛び越えて、男性もなり得る「人類全体の病気」になりつつある。
摂食障害という現象をめぐる状況は刻一刻と変化し続けている。他の病気と併発することも多く、その病態はより一層複雑となってきている。よって今後も摂食障害という病気を見続け、考察していく必要がある。